こんにちは!
百人一首楽しんでますか?
カルタや坊主めくりなどたくさんの遊びの中で、
それぞれの和歌を目にすることが多いと思います♪
今回はいろんな歌がある百人一首の中でも、
秋の和歌についてまとめています。
空は紅葉や月など美しい情景が数多くあり、秋ならではの歌が複数あります。
ぜひ秋の歌をチェックしてみてくださいね!
- 百人一首の中で秋の歌にどんな歌があるか知りたい方
- 百人一首の秋の歌の意味を知りたい方
- 百人一首の四季を感じることのできる和歌 ~秋の和歌 20選~
- 1番 秋の田の かりほの庵の苫をあらみ わが衣手は露にぬれつつ
- 5番 奥山に 紅葉ふみわけ鳴く鹿の 声聞く時ぞ秋は悲しき
- 17番 ちはやぶる 神代もきかず竜田川 からくれなゐに水くくるとは
- 21番 今来むと 言ひしばかりに長月の 有明の月を待ち出でつるかな
- 22番 吹くからに 秋の草木のしをるれば むべ山風を嵐といふらむ
- 23番 月みれば ちぢにものこそ悲しけれ わが身一つの秋にはあらねど
- 24番 このたびは ぬさもとりあへず手向山 紅葉の錦神のまにまに
- 26番 小倉山 峰のもみぢ葉心あらば 今ひとたびのみゆき待たなむ
- 29番 心当てに 折らばや折らむ初霜の 置きまどはせる白菊の花
- 32番 山川に 風のかけたるしがらみは 流れもあへぬ紅葉なりけり
- 37番 白露に 風の吹きしく秋の野は つらぬきとめぬ玉ぞ散りける
- 47番 八重むぐら しげれる宿のさびしきに 人こそ見えね秋は来にけり
- 69番 あらし吹く 三室の山のもみぢ葉は 竜田の川の錦なりけり
- 70番 寂しさに 宿を立ち出でてながむれば いづくも同じ秋の夕暮れ
- 71番 夕されば 門田の稲葉訪れて 蘆のまろ屋に秋風ぞ吹く
- 75番 契りおきし させもが露を命にて あはれ今年の秋もいぬめり
- 79番 秋風に たなびく雲のたえ間より もれ出づる月の影のさやけさ
- 87番 村雨の 露もまだひぬ真木の葉に 霧立ちのぼる秋の夕暮れ
- 91番 きりぎりす 鳴くや霜夜のさむしろに 衣かたしきひとりかも寝む
- 94番 み吉野の 山の秋風さ夜ふけて ふるさと寒く衣うつなり
- まとめ
百人一首の四季を感じることのできる和歌 ~秋の和歌 20選~
1番 秋の田の かりほの庵の苫をあらみ わが衣手は露にぬれつつ
秋の田の かりほの庵の苫をあらみ わが衣手は露にぬれつつ
天智天皇
天皇が農民達の苦労をいたわった歌です。
百人一首の一番最初の歌として有名で、
百人一首に触れるようになると目にする機会が最も多い歌の一つです!
ぜひ覚えておきましょう♪
5番 奥山に 紅葉ふみわけ鳴く鹿の 声聞く時ぞ秋は悲しき
奥山に 紅葉ふみわけ鳴く鹿の 声聞く時ぞ秋は悲しき
猿丸太夫
秋の山奥で紅葉を踏みながら鳴く鹿の声が、秋をより寂しく感じさせると歌った歌で、
オスの鹿の鳴き声はメスを求める切ない鳴き声として、和歌で多く使用されています。
17番 ちはやぶる 神代もきかず竜田川 からくれなゐに水くくるとは
ちはやぶる 神代もきかず竜田川 からくれなゐに水くくるとは
在原業平朝臣
散った紅葉が川を覆いくくり染めののように赤くなっている不思議な様子を、
神々の時代にも聞いたことがないという表現をつかい歌っています。
ちなみに、業平は美男子だったと言われているんだよ!
また、百人一首の「競技かるた」を題材とし、実写映画化やアニメ化されたマンガ「ちはやふる」!
その主人公「綾瀬 千早」の名前が入った歌でもあります。
マンガを読んで始めた子はすぐに覚える事ができますね♪
マンガを読んだことのない子も、この機会に読むとより楽しむことができます!
21番 今来むと 言ひしばかりに長月の 有明の月を待ち出でつるかな
今来むと 言ひしばかりに長月の 有明の月を待ち出でつるかな
素性法師
なかなか来てくれない男性を待つ女性の気持ちを表現している歌。
実は作者は男性であり、女性の気持ちを想像して歌っています。
有明の月は、
夜が明けても空に残っている月で
夜明けの表現によく使われるよ!
22番 吹くからに 秋の草木のしをるれば むべ山風を嵐といふらむ
吹くからに 秋の草木のしをるれば むべ山風を嵐といふらむ
文屋康秀
言葉遊びを交えて、秋の情景を表現している面白い歌です。
「山」と「風」を組み合わせて「嵐」というところや
「あらし」が「荒らし」の意味を含んでおり、秋の草木が風に吹かれる様子を表現しています。
日本語の面白さを感じることのできる歌ですね!
23番 月みれば ちぢにものこそ悲しけれ わが身一つの秋にはあらねど
月みれば ちぢにものこそ悲しけれ わが身一つの秋にはあらねど
大江千里
秋の月を見るといろんな思い浮び、寂しく感じられてきます。
みんなに秋は来るものなのに、自分ひとり寂しい気持ちになってしまうのをしみじみと歌っています。
24番 このたびは ぬさもとりあへず手向山 紅葉の錦神のまにまに
このたびは ぬさもとりあへず手向山 紅葉の錦神のまにまに
菅家 (菅原道真)
宇多上皇が吉野に出かけた際、菅原道真もお供し、
その時の紅葉があまりにも美しくその感動を表現した歌。
この美しい紅葉の方が、神にささげるぬさにふさわしいという事が表現されています。
26番 小倉山 峰のもみぢ葉心あらば 今ひとたびのみゆき待たなむ
小倉山 峰のもみぢ葉心あらば 今ひとたびのみゆき待たなむ
貞信公
小倉山の紅葉の美しさを知った宇多法皇が、我が子の醍醐天皇にも見せたいと言ったのを聞いた、
貞信公がこの思いを歌にした歌です。
紅葉に心があるのであれば思いをわかってほしいと歌っています。
小倉山は百人一首を選んだ藤原定家の山荘があった場所ですね♪
29番 心当てに 折らばや折らむ初霜の 置きまどはせる白菊の花
心当てに 折らばや折らむ初霜の 置きまどはせる白菊の花
凡河内躬恒
初霜が下りて辺り一面白くなっているので、白菊の花を折ることができないという歌です。
初霜の白の美しさで、白菊の花の美しさが際立っていますね!
ちょっと大げさな表現になってるのが
面白いね♪
32番 山川に 風のかけたるしがらみは 流れもあへぬ紅葉なりけり
山川に 風のかけたるしがらみは 流れもあへぬ紅葉なりけり
春道列樹
山の中にある川で流れをせき止めているしがらみのようなものを見つけたが、
それは散って流された色とりどりの紅葉だったという歌です。
自然が作る景色の美しさを歌っています。
37番 白露に 風の吹きしく秋の野は つらぬきとめぬ玉ぞ散りける
白露に 風の吹きしく秋の野は つらぬきとめぬ玉ぞ散りける
文屋朝康
秋の野原に出て秋の風に落ちる白露が、糸を通さずバラバラと落ちている真珠のようであるという、
美しい情景を歌っています。
47番 八重むぐら しげれる宿のさびしきに 人こそ見えね秋は来にけり
八重むぐら しげれる宿のさびしきに 人こそ見えね秋は来にけり
恵慶法師
たくさんの雑草が生い茂ってしまった家はかつて立派な家であったが、
今では誰も訪ねて来なくなってしまったが、秋だけは毎年やってくるという
世の儚さを歌っています。
69番 あらし吹く 三室の山のもみぢ葉は 竜田の川の錦なりけり
あらし吹く 三室の山のもみぢ葉は 竜田の川の錦なりけり
能因法師
嵐によって散ってしまった三室山の紅葉の葉が、龍田川の一面に浮かんでおり、
色とりどりの紅葉がまるで錦の衣のような美しさだという歌です。
70番 寂しさに 宿を立ち出でてながむれば いづくも同じ秋の夕暮れ
寂しさに 宿を立ち出でてながむれば いづくも同じ秋の夕暮れ
良暹法師
寂しくなって家の外に出てはみたけれど、葉の落ちた木々や日の落ちるのが早くなった夕暮れ、
ひんやりとした風など、どこにいても秋は寂しい気持ちになるという歌です。
71番 夕されば 門田の稲葉訪れて 蘆のまろ屋に秋風ぞ吹く
夕されば 門田の稲葉訪れて あしのまろ屋に秋風ぞ吹く
大納言経信
秋の寂しさを歌った歌が多い百人一首の中でも、爽やかな田んぼの情景を歌った珍しい歌。
夕方になると、家の前の田んぼの稲の葉が音をたて揺れ、
家の中にも秋風が吹きこんでくる情景を歌っています。
75番 契りおきし させもが露を命にて あはれ今年の秋もいぬめり
契りおきし させもが露を命にて あはれ今年の秋もいぬめり
藤原基俊
自分の子どもの地位を約束してくれるという意味の歌を送ってくれた藤原忠通が、
秋になっても約束を守ってくれず。
その無念とうらみを含んだ歌になっています!
子を想う、親の気持ちが感じられる歌だね…。
79番 秋風に たなびく雲のたえ間より もれ出づる月の影のさやけさ
秋風に たなびく雲のたえ間より もれ出づる月の影のさやけさ
左京大夫顕輔
秋の夜に風にたなびいている雲の隙間から、月の光の筋が見えている様子の美しさを歌っています。
歌では「影」なのに、
現代語では「光」になるんだね!
ビックリ!
87番 村雨の 露もまだひぬ真木の葉に 霧立ちのぼる秋の夕暮れ
村雨の 露もまだひぬ真木の葉に 霧立ちのぼる秋の夕暮れ
寂蓮法師
にわか雨が上がった後のまだ葉が乾かない木々に霧が立ち上り、
秋の夕日が差し込んでいる美しい情景が歌われています。
きれいな景色が目に浮かんでくるね♪
91番 きりぎりす 鳴くや霜夜のさむしろに 衣かたしきひとりかも寝む
きりぎりす 鳴くや霜夜のさむしろに 衣かたしきひとりかも寝む
後京極摂政前太政大臣
こおろぎが鳴いている秋の肌寒くなってきた夜に、
粗末なむしろで一人寝るのか…と寂しく思う気持ちが歌われています。
こおろぎの鳴き声から、涼しげな秋の夜の寂しさを感じます!
94番 み吉野の 山の秋風さ夜ふけて ふるさと寒く衣うつなり
み吉野の 山の秋風さ夜ふけて ふるさと寒く衣うつなり
参議雅経
かつて都であった故郷の吉野の里も住む人も少なくなっており、
夜に冷たい秋風が吹く中で衣を打つ音を聞くと、寒さが身に染みるように感じるという歌です。
人の少ない寂しげな吉野の里の情景がイメージできますね!
まとめ
秋の歌は百人一首の100首のうち20首と、約5分の1に当たります。
和歌からは、当時の秋の美しい情景を感じとることができます。
百人一首の秋の歌を知って、今の秋との違いを感じるのも楽しいですね!
以上、「百人一首の四季を感じることのできる和歌 ~秋の和歌 20選~」でした!
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