百人一首の四季を感じることのできる和歌 ~秋の和歌 20選~

あそび紹介!
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こんにちは!

百人一首楽しんでますか?

カルタや坊主めくりなどたくさんの遊びの中で、

それぞれの和歌を目にすることが多いと思います♪

今回はいろんな歌がある百人一首の中でも、

秋の和歌についてまとめています。

空は紅葉や月など美しい情景が数多くあり、秋ならではの歌が複数あります。

ぜひ秋の歌をチェックしてみてくださいね!

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  • 百人一首の中で秋の歌にどんな歌があるか知りたい方
  • 百人一首の秋の歌の意味を知りたい方
この記事を書いた人は・・・

生まれも育ちも愛知県の名古屋市在住の30代会社員!

0歳児・小学校低学年・高学年・中学生の4人の子どもの父親

趣味は子どもと愛知の遊び場をまわる事♪

  1. 百人一首の四季を感じることのできる和歌 ~秋の和歌 20選~
    1. 1番 秋の田の かりほの庵の苫をあらみ わが衣手は露にぬれつつ
    2. 5番 奥山に 紅葉ふみわけ鳴く鹿の 声聞く時ぞ秋は悲しき
    3. 17番 ちはやぶる 神代もきかず竜田川 からくれなゐに水くくるとは
    4. 21番 今来むと 言ひしばかりに長月の 有明の月を待ち出でつるかな
    5. 22番 吹くからに 秋の草木のしをるれば むべ山風を嵐といふらむ
    6. 23番 月みれば ちぢにものこそ悲しけれ わが身一つの秋にはあらねど
    7. 24番 このたびは ぬさもとりあへず手向山 紅葉の錦神のまにまに
    8. 26番 小倉山 峰のもみぢ葉心あらば 今ひとたびのみゆき待たなむ
    9. 29番 心当てに 折らばや折らむ初霜の 置きまどはせる白菊の花
    10. 32番 山川に 風のかけたるしがらみは 流れもあへぬ紅葉なりけり
    11. 37番 白露に 風の吹きしく秋の野は つらぬきとめぬ玉ぞ散りける
    12. 47番 八重むぐら しげれる宿のさびしきに 人こそ見えね秋は来にけり
    13. 69番 あらし吹く 三室の山のもみぢ葉は 竜田の川の錦なりけり
    14. 70番 寂しさに 宿を立ち出でてながむれば いづくも同じ秋の夕暮れ
    15. 71番 夕されば 門田の稲葉訪れて 蘆のまろ屋に秋風ぞ吹く
    16. 75番 契りおきし させもが露を命にて あはれ今年の秋もいぬめり
    17. 79番 秋風に たなびく雲のたえ間より もれ出づる月の影のさやけさ
    18. 87番 村雨の 露もまだひぬ真木の葉に 霧立ちのぼる秋の夕暮れ
    19. 91番 きりぎりす 鳴くや霜夜のさむしろに 衣かたしきひとりかも寝む
    20. 94番 み吉野の 山の秋風さ夜ふけて ふるさと寒く衣うつなり
    21. まとめ

百人一首の四季を感じることのできる和歌 ~秋の和歌 20選~

秋の紅葉の画像

1番 秋の田の かりほの庵の苫をあらみ わが衣手は露にぬれつつ

秋の田の かりほの庵の苫をあらみ わが衣手は露にぬれつつ

天智天皇 

現代語訳

秋の田んぼのほとりにある仮小屋の、屋根のわらの編み目が粗いので、私の衣の袖は露に濡れていくばかりだ。

天皇が農民達の苦労をいたわった歌です。

百人一首の一番最初の歌として有名で、

百人一首に触れるようになると目にする機会が最も多い歌の一つです!

ぜひ覚えておきましょう♪

5番 奥山に 紅葉ふみわけ鳴く鹿の 声聞く時ぞ秋は悲しき

奥山に 紅葉ふみわけ鳴く鹿の 声聞く時ぞ秋は悲しき

猿丸太夫 

現代語訳

奥深い山の中で、紅葉をふみわけて鳴いている鹿の声を聞くときは、この秋の寂しさが、いっそう悲しく感じられることだ。

秋の山奥で紅葉を踏みながら鳴く鹿の声が、秋をより寂しく感じさせると歌った歌で、

オスの鹿の鳴き声はメスを求める切ない鳴き声として、和歌で多く使用されています。

17番 ちはやぶる 神代もきかず竜田川 からくれなゐに水くくるとは

在原業平朝臣の百人一首の和歌(絵札)

ちはやぶる 神代もきかず竜田川 からくれなゐに水くくるとは

在原業平朝臣 

現代語訳

神代の時代にさえこんなことは聞いたことがありません。竜田川一面に紅葉が散りしいて、流れる水を鮮やかな紅の色に染めあげるなどということは。

散った紅葉が川を覆いくくり染めののように赤くなっている不思議な様子を、

神々の時代にも聞いたことがないという表現をつかい歌っています。

アイちゃん
アイちゃん

ちなみに、業平は美男子だったと言われているんだよ!

また、百人一首の「競技かるた」を題材とし、実写映画化やアニメ化されたマンガ「ちはやふる」!

その主人公「綾瀬 千早」の名前が入った歌でもあります。

マンガを読んで始めた子はすぐに覚える事ができますね♪

マンガを読んだことのない子も、この機会に読むとより楽しむことができます!

21番 今来むと 言ひしばかりに長月の 有明の月を待ち出でつるかな

今来むと 言ひしばかりに長月の 有明の月を待ち出でつるかな

素性法師 

現代語訳

あなたが「今行きましょう」と言ったばかりに、九月の長い夜の、有明の月が出るまで、私はあなたが来るのか来ないのか考えながら、お待ちしてしまったことだ。

なかなか来てくれない男性を待つ女性の気持ちを表現している歌。

実は作者は男性であり、女性の気持ちを想像して歌っています。

透

有明の月は、

夜が明けても空に残っている月で

夜明けの表現によく使われるよ!

22番 吹くからに 秋の草木のしをるれば むべ山風を嵐といふらむ

吹くからに 秋の草木のしをるれば むべ山風を嵐といふらむ

文屋康秀 

現代語訳

ちょっと風が吹くだけで秋の草木がぐったりするので、きっと山から吹く風を「嵐」と言うのだろう。

言葉遊びを交えて、秋の情景を表現している面白い歌です。

「山」と「風」を組み合わせて「嵐」というところや

「あらし」が「荒らし」の意味を含んでおり、秋の草木が風に吹かれる様子を表現しています。

透

日本語の面白さを感じることのできる歌ですね!

23番 月みれば ちぢにものこそ悲しけれ わが身一つの秋にはあらねど

月みれば ちぢにものこそ悲しけれ わが身一つの秋にはあらねど

大江千里 

現代語訳

月を見ると、様々と思い起こされ物悲しいことだ。私ひとりだけの秋ではないのだが。

秋の月を見るといろんな思い浮び、寂しく感じられてきます。

みんなに秋は来るものなのに、自分ひとり寂しい気持ちになってしまうのをしみじみと歌っています。

24番 このたびは ぬさもとりあへず手向山 紅葉の錦神のまにまに

菅原道真像(菊池容斎『前賢故実』巻第五より
菅原道真 – Wikipedia

このたびは ぬさもとりあへず手向山 紅葉の錦神のまにまに

菅家 (菅原道真) 

現代語訳

今度の旅は急いで発ちましたので、捧げるぬさを用意することも出来ませんでした。しかし、この手向山の美しい紅葉をぬさとして捧げますので、どうかお心のままにお受け取りください。

宇多上皇が吉野に出かけた際、菅原道真もお供し、

その時の紅葉があまりにも美しくその感動を表現した歌。

この美しい紅葉の方が、神にささげるぬさにふさわしいという事が表現されています。

26番 小倉山 峰のもみぢ葉心あらば 今ひとたびのみゆき待たなむ

小倉山 峰のもみぢ葉心あらば 今ひとたびのみゆき待たなむ

貞信公 

現代語訳

小倉山の峰のもみじ葉よ、もし心があるならば、もう一度天皇のおでましがあるまで散らずに待っていてほしいものだ。

小倉山の紅葉の美しさを知った宇多法皇が、我が子の醍醐天皇にも見せたいと言ったのを聞いた、

貞信公がこの思いを歌にした歌です。

紅葉に心があるのであれば思いをわかってほしいと歌っています。

透

小倉山は百人一首を選んだ藤原定家の山荘があった場所ですね♪

29番 心当てに 折らばや折らむ初霜の 置きまどはせる白菊の花

心当てに 折らばや折らむ初霜の 置きまどはせる白菊の花

凡河内躬恒 

現代語訳

当て推量に、もし折るならば折ろうか。初霜がおりて区別できなくなっている白菊の花を。

初霜が下りて辺り一面白くなっているので、白菊の花を折ることができないという歌です。

初霜の白の美しさで、白菊の花の美しさが際立っていますね!

アイちゃん
アイちゃん

ちょっと大げさな表現になってるのが

面白いね♪

32番 山川に 風のかけたるしがらみは 流れもあへぬ紅葉なりけり

秋の紅葉と川にかかる橋

山川に 風のかけたるしがらみは 流れもあへぬ紅葉なりけり

春道列樹 

現代語訳

山を流れる川に風が架けている柵と見えたのは、流れきらずにいる紅葉の葉であった。

山の中にある川で流れをせき止めているしがらみのようなものを見つけたが、

それは散って流された色とりどりの紅葉だったという歌です。

自然が作る景色の美しさを歌っています。

37番 白露に 風の吹きしく秋の野は つらぬきとめぬ玉ぞ散りける

白露に 風の吹きしく秋の野は つらぬきとめぬ玉ぞ散りける

文屋朝康 

現代語訳

白露に風がしきりに吹きつける秋の野は、まるで糸に貫きとめていない真珠の玉を散らしたようだ。

秋の野原に出て秋の風に落ちる白露が、糸を通さずバラバラと落ちている真珠のようであるという、

美しい情景を歌っています。

47番 八重むぐら しげれる宿のさびしきに 人こそ見えね秋は来にけり

八重むぐら しげれる宿のさびしきに 人こそ見えね秋は来にけり

恵慶法師 

現代語訳

幾重にも雑草の生い茂った宿は荒れて寂しく、人は誰も訪ねてはこないが、ここにも秋だけは訪れるようだ

たくさんの雑草が生い茂ってしまった家はかつて立派な家であったが、

今では誰も訪ねて来なくなってしまったが、秋だけは毎年やってくるという

世の儚さを歌っています。

69番 あらし吹く 三室の山のもみぢ葉は 竜田の川の錦なりけり

秋の紅葉と川

あらし吹く 三室の山のもみぢ葉は 竜田の川の錦なりけり

能因法師 

現代語訳

嵐が吹き散らした三室の山の紅葉の葉が、龍田川 に一面に散っているが、まるで錦の織物のように美しいではないか。

嵐によって散ってしまった三室山の紅葉の葉が、龍田川の一面に浮かんでおり、

色とりどりの紅葉がまるで錦の衣のような美しさだという歌です。

70番 寂しさに 宿を立ち出でてながむれば いづくも同じ秋の夕暮れ

寂しさに 宿を立ち出でてながむれば いづくも同じ秋の夕暮れ

良暹法師 

現代語訳

寂しくて家を出てあたりを眺めてはみたが、この秋の夕暮れの寂しさはどこも同じであるものだ。

寂しくなって家の外に出てはみたけれど、葉の落ちた木々や日の落ちるのが早くなった夕暮れ、

ひんやりとした風など、どこにいても秋は寂しい気持ちになるという歌です。

71番 夕されば 門田の稲葉訪れて 蘆のまろ屋に秋風ぞ吹く

夕されば 門田の稲葉訪れて あしのまろ屋に秋風ぞ吹く

大納言経信 

現代語訳

夕方になると、家の前にある田の稲葉を音をたてて、 葦葺きのそまつな小屋に秋風が吹き訪れることよ。

秋の寂しさを歌った歌が多い百人一首の中でも、爽やかな田んぼの情景を歌った珍しい歌。

夕方になると、家の前の田んぼの稲の葉が音をたて揺れ、

家の中にも秋風が吹きこんでくる情景を歌っています。

75番 契りおきし させもが露を命にて あはれ今年の秋もいぬめり

契りおきし させもが露を命にて あはれ今年の秋もいぬめり

藤原基俊 

現代語訳

お約束くださったお言葉、させも草の露のようにはかない言葉をたよりに、命長らえましたが、ああ今年の秋も去って行くようです。

自分の子どもの地位を約束してくれるという意味の歌を送ってくれた藤原忠通が、

秋になっても約束を守ってくれず。

その無念とうらみを含んだ歌になっています!

透

子を想う、親の気持ちが感じられる歌だね…。

79番 秋風に たなびく雲のたえ間より もれ出づる月の影のさやけさ

秋風に たなびく雲のたえ間より もれ出づる月の影のさやけさ

左京大夫顕輔 

現代語訳

秋風に吹かれてたなびいている雲の切れ間から、もれでてくる月の光は、なんと清らかで澄みきっていることであろう

秋の夜に風にたなびいている雲の隙間から、月の光の筋が見えている様子の美しさを歌っています。

アイちゃん
アイちゃん

歌では「影」なのに、

現代語では「光」になるんだね!

ビックリ!

87番 村雨の 露もまだひぬ真木の葉に 霧立ちのぼる秋の夕暮れ

村雨の 露もまだひぬ真木の葉に 霧立ちのぼる秋の夕暮れ

寂蓮法師 

現代語訳

あわただしく通り過ぎたにわか雨が残した露もまだ乾ききらないのに、槇の葉にはもう霧が立ちのぼっていく秋の夕暮れである。

にわか雨が上がった後のまだ葉が乾かない木々に霧が立ち上り、

秋の夕日が差し込んでいる美しい情景が歌われています。

透

きれいな景色が目に浮かんでくるね♪

91番 きりぎりす 鳴くや霜夜のさむしろに 衣かたしきひとりかも寝む

きりぎりす 鳴くや霜夜のさむしろに 衣かたしきひとりかも寝む

後京極摂政前太政大臣 

現代語訳

こおろぎがしきりに鳴いている霜の降るこの寒い夜に、むしろの上に衣の片袖を敷いて、わたしはたったひとり寂しく寝るのだろうか

こおろぎが鳴いている秋の肌寒くなってきた夜に、

粗末なむしろで一人寝るのか…と寂しく思う気持ちが歌われています。

こおろぎの鳴き声から、涼しげな秋の夜の寂しさを感じます!

94番 み吉野の 山の秋風さ夜ふけて ふるさと寒く衣うつなり

み吉野の 山の秋風さ夜ふけて ふるさと寒く衣うつなり

参議雅経 

現代語訳

吉野山の秋風が夜ふけに吹き、古都、吉野には寒々ときぬたを打つ音が聞こえる。

かつて都であった故郷の吉野の里も住む人も少なくなっており、

夜に冷たい秋風が吹く中で衣を打つ音を聞くと、寒さが身に染みるように感じるという歌です。

人の少ない寂しげな吉野の里の情景がイメージできますね!

まとめ

百人一首 秋の和歌

1番 秋の田の かりほの庵の苫をあらみ わが衣手は露にぬれつつ
5番 奥山に 紅葉ふみわけ鳴く鹿の 声聞く時ぞ秋は悲しき
17番 ちはやぶる 神代もきかず竜田川 からくれなゐに水くくるとは
21番 今来むと 言ひしばかりに長月の 有明の月を待ち出でつるかな
22番 吹くからに 秋の草木のしをるれば むべ山風を嵐といふらむ
23番 月みれば ちぢにものこそ悲しけれ わが身一つの秋にはあらねど
24番 このたびは 幣(ぬさ)もとりあへず手向山(たむけやま) 紅葉の錦神のまにまに
26番 小倉山 峰のもみぢ葉心あらば 今ひとたびのみゆき待たなむ
29番 心当てに 折らばや折らむ初霜の 置きまどはせる白菊の花
32番 山川に 風のかけたるしがらみは 流れもあへぬ紅葉なりけり
37番 白露に 風の吹きしく秋の野は つらぬきとめぬ玉ぞ散りける
47番 八重むぐら しげれる宿のさびしきに 人こそ見えね秋は来にけり
69番 嵐吹く 三室の山のもみぢ葉は 竜田の川の錦なりけり
70番 寂しさに 宿を立ち出でてながむれば いづくも同じ秋の夕暮れ
71番 夕されば 門田の稲葉訪れて 蘆のまろ屋に秋風ぞ吹く
75番 契りおきし させもが露を命にて あはれ今年の秋もいぬめり
79番 秋風に たなびく雲のたえ間より もれ出づる月の影のさやけさ
87番 村雨の 露もまだひぬ真木の葉に 霧立ちのぼる秋の夕暮れ
91番 きりぎりす 鳴くや霜夜のさむしろに 衣かたしきひとりかも寝む
94番 み吉野の 山の秋風さ夜ふけて ふるさと寒く衣うつなり

秋の歌は百人一首の100首のうち20首と、約5分の1に当たります。

和歌からは、当時の秋の美しい情景を感じとることができます。

百人一首の秋の歌を知って、今の秋との違いを感じるのも楽しいですね!

以上、「百人一首の四季を感じることのできる和歌 ~秋の和歌 20選~」でした!

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